借金を完済したら貸金業者との解約も忘れずに!

消費者金融から借金をして、これを完済したとしましょう。この場合、元金と利息を全額返済し残高がなくなっても、解約をしなければ当然ながら契約は残ったままです。借金は完済してしまえば、返済義務はなくなりますが、万一の場合のことを考えて、契約は残しておいたほうが良いのでしょうか?

借金と手を切りたければ、きちんと解約するのがいちばん

借金はイヤだけど、生活が不安定のため消費者金融を解約できない方もいるのではないでしょうか。

たとえば、窓口でせっかく完済した借金だったのですが、「契約を残しておくと、何かあった時に準備できますから」と言われ、解約せず契約を残しているという方もいるでしょう。どっちが良いかはご本人次第だと思いますが、契約を残したままだと、多くの場合、また借金をはじめてしまいます。借金と手を切りたければ、きちんと解約するのがやはり良いと思います。

なお、アディーレの顧客にも、むかし某大手消費者金融から借りた借金を完済したらしいのですが(二十数年もむかし)、わずか数百円の預り金を残し、契約を残していた方がおり、2004年にまた50万円を借りたらしいのです。この場合、古い債務については、当然過払い請求はできませんし、2004年に借りた50万円も結局過払いは出ずに、債務が少し残るかたちになっています。つまり、その某大手消費者金融は、少額ではあるものの、預かり金があるのに、古い契約は切れているとの見解をしてきたわけです。

消費者金融の契約が残っていると、借りてはいなくても借金があるものと銀行は見なします。つまり消費者金融の契約を残していると、住宅ローンの審査はダメになってしまうし、今後まともなお金を借りる場合に、かならず足枷になります。借金が完済できたら、かならず解約もしておくことが大事なのです。

アディーレは複数業者の過払い金がまとまって返還されるのはなぜ?

アディーレ法律事務所は、過払い金の返還が決まると、自宅かまたはあなたが指定した連絡先に一週間か10日後、指定された口座に返還金が振込まれると連絡が入ります。ようやく借金問題が解決をする瞬間であり、何とも言いようのない安堵を感じる方も多いでしょう。

ただ、細かいことかもしれなせんが、アディーレでは、この返還金は四社あれば四社まとまった金額で返還されます(もちろん、返還に応じられないところは除外してのことですが)。法律事務所のなかには、一社でも話がまとまれば、その都度、依頼者に返すところもありますが、アディーレは複数の債権者がまとまらないと返還してもられないのでしょうか。

交渉がスムーズだと、複数業者でもほぼ同時期に終結する

いえ、そんなことはありません。たとえば完済済みの借金の場合でも、任意整理で生じた過払い金でも、スムーズにまとまる交渉ほど、ほぼ同時期に終結します。したがって返還金も、そんなにずれて来ないのが普通なのです。ですから、どうしてもまとまらないと返還してくれないと考えるのは早合点です。

また、アディーレ法律事務所は大きな組織ですから、一社ごとその都度返還していたら、手数料も馬鹿になりません。入金手数料はおそらく差し引かれての入金でしょうが、もしそうなら、かえって顧客の利益を考えての対応だと思います。

また、アディーレは弁護士事務所ですから、債権者から取り戻した過払い金から減額報酬を差し引かなければいけません。これについても、過払い金が確定してから差し引くこととなっているのが普通です。

さらに言うと、きわめて少ない例ですが、依頼者の就業状況が変わり自己破産しなければならなくなることもあり得ます。つまり、勝手に資金を与えてしまうと、偏波のリスクが生じることも懸念されます。

過払い金の返還は、法律事務所側では、じつに慎重に進められています。依頼者も残債が残る場合は、それが確実に返済できる計画になっているか見直してみましょう。

アディーレより司法書士事務所のほうが安く債務整理できる?

アディーレは弁護士事務所です。アディーレに所属している司法書士もいますが、司法書士は弁護士と違って、ひとりで自由に法律相談を開けないことになっています。ただ司法書士のなかでも、法務大臣から認定されると、弁護士のように自由に法律相談を開けたりします。これを、認定司法書士と呼びます。

司法書士のおもな業務は登記と供託ですが、いまでは、弁護士並みに事務所で債務整理の相談を行っているところもありますし、アディーレのような弁護士事務所と競合するところも出てきています。

認定司法書士でも自己破産や民事(個人)再生は扱えない

では、同じ任意整理事案をアディーレと司法書士事務所に持ち込んで見積もってみたとします。この場合、どちらが安くなるかですが、一般的には認定司法書士に依頼したほうが安くなるようです。これは、どちらで計算しても結果は変わらないようです。ですから、あくまで、金額ありきでで考えられた場合は、司法書士事務所を選んだほうがおトクのようです。

ただ、司法書士が何でも扱えると考えるのは大違いです。まず、認定司法書士が扱える事案は、簡易裁判所で扱えるものと限定され、訴額は140万円以下になります。つまり、言い方をかえるとすると、司法書士事務所がはじめから最後まで扱える事案は特定調停と任意整理しかありません

民事再生や自己破産は、訴えるところが地方裁判所になりますので、そもそも該当はしません。もちろん書類作成は代行できますが、弁護士のようにはできないということです。よく、できますとなっていますが、できるのは書類作成のみです。司法書士事務所なのに、自己破産や民事再生が扱えるとしているのは間違いです。

したがって、費用が割安なのは、認定司法書士であっても弁護士と同じ業務を任されてはいないからでしょう。

もちろん、任意整理で債務整理するということが決まっているのなら、認定司法書士を選んでも良いのですが、債務整理の種類が決まっていないなら、弁護士事務所を選んでおいたほうが良いのですね。

弁護士費用って何?

アディーレにかぎったことではありませんが、弁護士に債務整理を依頼する上で、弁護士費用はかならず掛かるものです。債務整理の費用を着手金と弁護士報酬だけだと思っている方もなかにはいるようですが、それは違います。

では、一般的に弁護士費用は、どういうのもに掛かってくるのでしょう。

 

弁護士費用として掛かるものとは?

 

弁護士費用は次のようなものに掛かってきます。

 

1.受任通知の発送・債権者(お金を借りた相手)とのやり取り
2.債務額確定のための調査
3.過払い金の返還交渉・訴訟手続
4.<破産・再生の方>裁判所提出書類の作成)
5.<破産・再生の方>裁判所への申立・同行,裁判所・管財人等とのやり取り
6.<任意整理の方>債権者との和解交渉,合意書のやり取り

 

「弁護士法人アディーレ法律事務所」公式ページより抜粋

これ以外では、アディーレの場合は債務整理の手続きが終わった後の無料相談も、弁護士費用として徴収されるようです(無料相談なのに弁護士費用がかかるのは解せない気もするのですが…)。

 

弁護士費用を立て替えてもらえるのはいまのところ法テラスだけ

 

では、公的機関といっても差し支えのない法テラスでも、こうした弁護士費用は掛かってしまうのでしょうか。

法テラスであっても所属しているのは公務員ではなく、弁護士です。弁護士に依頼する以上、当然、アディーレのような弁護士費用は掛かってきます。ただし、法テラスでは長期の分割払いにも応じてもらえ、支払い期間も月々の可能支払額に合わせて設定できます

アディーレの弁護士費用は最大でも分割回数は12回までです。法テラスは、解決できる事案の場合は、ほぼ希望額での分割払いになります。経済的に厳しい方は、月々3,000円からでも可能なので相談してみると良いでしょう。

ただし、法テラスで立て替えを決定するにも、一応審査があります。その際、いろいろな方面から、細かく聞き取りがありますので、すべて正直に伝えてください。虚偽が見つかると、法テラスのサービスを利用できなくなってしまうこともあります。

弁護士選びはやはり無料相談を受けてみることが大切

債務整理の知識もないままに、債務整理をしてしまうと、もっと勉強してから弁護士を決めれば良かったと思うのはよく聞く話です。まったく知識もなく債務整理を進める人は、どういった点を気をつければ良いでしょうか。

弁護士選びに不安なら無料相談を複数受けてみる

まず注意することは、ある程度複数の弁護士事務所で話を聞いてみるということです。つまり無料相談を受けてみるということです。

時間に余裕がない人もいるでしょうが、債務整理の依頼先が決まると弁護士と受任契約をし、そこまでの時間はとてもスピーディーに進みます。ご存知かも知れませんが、弁護士と受任契約をすると、債権者の取り立てはきれいに止まります。

弁護士事務所選びにご不安な場合は、最低でも2つか3つの弁護士事務所に相談し、自分の債務がちゃんと整理対象になるかを聞いてみましょう。

相談だけなら無料と言うところは、いまの時代ならたくさんあります。アディーレも相談だけなら何度でも無料です。

整理対象となる借金かどうかと言うのは、いまではかなり少なくなっている借金ですが、違法金利に該当し、金利の引き直しができる借金かということです。つまりグレーゾーン金利時代の借金かと言うことです。

グレーゾーン金利時代の古い借金でなければ、債務整理できないわけではありませんが、グレーゾーン金利の頃の借金と比較すると、債務の減額効果は著しく落ちます。弁護士自身もいつごろ借りた借金なのかは、まずみたい項目でしょう。

そして、相談する弁護士事務所ですが、アディーレやアヴァンスといったテレビでおなじみのところと、地元の弁護士事務所もチェックしておくと良いと思います。アディーレやアヴァンスも良いのですが、広告をうっているところは費用も高い可能性があります。その点で地元の弁護士事務所は安い可能性があります

また費用の面で忘れてはいけないのが法テラスです。法テラスの弁護士は少数で運営している事務所もあり、見つけ出すのも大変になります。ですから本部に問い合わせの連絡を入れてみてください。あなたの近くの、法テラスに加盟する弁護士から連絡があるはずです。

アディーレの着手金無料は本当か?

景品表示法違反で騒がれたアディーレの事件ですが、利用者の様子をみると、まだアディーレが着手金無料と誤解している方が多いようです。アディーレは基本的に着手金無料の法律事務所ではありませんが、まずその点から誤解している人も多いようですので、そこからまとめてみましょう。

アディーレは基本的に着手金無料ではない

アディーレ法律事務所は基本的に着手金が無料ではありません。ただ例外的に、着手金が無料の場合があります。それは債務を完済している人です。これは広告表現でも触れていますので、間違いではないでしょう。

ただ、表現の部分では中途半端だったかもしれません。個人的には詳しく覚えてはいませんが、着手金無料とうたえば大抵の方はいかなるケースでも無料だと誤解するかもしれないからです。

ではなぜ債務を完済していると、着手金が無料かということを簡単に言うと、借金が完済済みの方は、当該債務に残債がゼロとういことで、弁護士事務所は債務整理をする必要がありません。

ただし、まだ借金が完済済みでない場合(つまり残債がある場合)は、残っている債務について、弁護士は減額交渉を債権者に行なわなければならないのです。そして、減額交渉ができた分については、弁護士は減額分の報酬をいただかなくてはなりません

つまり、完済済みのケース以外は、弁護士に動いてもらわはければなりませんので、着手金がかかるのです。もちろん、着手金を全額一回で払えない方には、内金として1万円をいただくケースもでて来るでしょうが、手続きが済むと、請求書に着手金が項目として発生しているわけです。

なお過払い金返還請求では、着手金が4.32万円(税込)となっており、※下記制度を利用できる場合を除くとアディーレ公式ページに掲載しています。

<返金保証制度>
・ご満足いただけなかった場合,着手金を全額返金!(90日以内)
・借金を完済した方は,過払い金返還の着手金が無料!
・現在返済中の方は,相談前の過払い金診断が無料!
(アディーレ公式ページより抜粋)

このように、アディーレは基本的に着手金無料ではありません。誤解していた方は注意してください。

アディーレのメリット・デメリットについて

それでは最後に、アディーレのメリット・デメリットについてまとめてみたいと思います。

 

 

役立てる弁護士法人を目指し更なる精進に期待

アディーレのメリットは他店舗展開しているところがまず上げられるでしょう。そして支店長に就任しているのは社員弁護士です。そして、地方都市での出張相談会も確実に実施しています。アディーレのサービスは全国で受けられるのです。

 

 

地方の店ほど、こうしたサービスに人気があります。法テラスも地方に強い組織ですが、アディーレも負けてはいません。アディーレのいちばんのメリットは他店舗展開が功を奏していることにあると思います。

 

 

また、アディーレは分かりやすい料金体系も魅力のひとつです。安さ支払いがラクな点は、法テラスに負けるのですが、ほかの民間の弁護士法人に比べると、料金が分かりやすく追加料金も原則発生しません。アディーレの料金体系は初期の頃から何度か変遷を遂げたわけですが、いまの料金体系は非常に納得できるものです。

 

 

ただ、如何せん、料金の安さに関しては、法テラスにはかないません。これは料金に関するアディーレの不満点であり、デメリットです。しかし法テラスは、我々の税金が分配された料金ですから、ある意味安くて当然です。

 

 

もうひとつデメリットがあるとすれば、アディーレは過払い金返還請求だけかと言ったイメージが色濃く残っています。

 

 

今後これをどう払拭していくかが課題となります。グレーゾーン金利が終わり、いまの時代、違法金利で貸付を行なう会社はなくなっていますが、不況によって借金に悩む人は多く存在します。本当に役立てる弁護士法人を目指し精進してほしいものです。